No.798 王道
先週16日、千年経営研究会の初代会長で、現在顧問を務めていただいている中道寛征さんのお父様がお亡くなりになりました。
お父様には、以前私が投稿させていただいていた経営者向けの月刊誌『ニュートップリーダー』(日本実業出版社)の『事業承継の王道』という名の連載に、二度ほど登場していただきました。
最初は、2010年4月の記念すべき第1回。「七十歳を超える創業社長を父に持つ彼は、現在四十五歳。一昨年に社長に就く予定でした。ところが戦後十四回目の景気後退局面を迎えた〇七年末、父親から「ある程度、業績回復の目処が立つまでは」と言われ、バトンタッチが見送られました。」
そんなお父様が、中道さんに手を引かれ、ある銀行が主催し私が講師を務める「親子で聴く事業承継」という研修に来られました。
そして、同2010年12月の第9回「トップの交代は“形”にして内外に示そう」では、早速行われた社長就任披露祝賀会で、
「社長就任後、日が経つにつれ、大変に責任ある、これからも伝統を作り続けていく駅伝のたすきを預かったのだ、という実感が湧いてきました。いま私の肩にかかっている、この目に見えないたすきには、会長はもちろん、お客様、銀行さん、そして社員の皆さん、他にもたくさんの方の汗や涙、喜びや悲しみ、苦労や笑顔が染みついています。私はこのたすきが大変気に入っています。多少のほころびはありますが、それを一つ一つ丁寧に繕いながら、いつまでも大事に使っていこうと思います。私は当社に関わる一人でも多くの人に、少しでも多くの幸せを実現します。どうぞ皆様、前社長同様ご指導・ご鞭撻のほど、お願い致します。」
という、中道さんが語られた素晴らしいスピーチに寄り添われたお父様。
斎場に飾られていた当時の写真を見ながら、その決断の速さ、見事さを感じると共に、私が事業承継をライフワークにしていこうと肚括りをしたきっかけを作ってくださった方のおひとりであることを、改めて思い出されました。
そして今回中道さんは、お葬儀を社葬として行ってくださいました。これもまた、私が大切だとお伝えしていることです。まさに『事業承継の王道』を邁進していただいていることに感謝しています。ぜひ皆さんもこの道を間違えないようにお進みください。
改めて、中道弘(ひろむ)様のご冥福を心よりお祈り致します。

