No.754 周年
先日、私が昨年8月まで第12代会長を務めていた名古屋市南区倫理法人会の35周年記念式典が開催されました。
当会は、昭和63年4月17日に当社創業者・佐藤澄男を初代会長として設立されましたが、その歴史は、決して順風満帆と言えるものではなかったようです。
式典内で発表された「経過報告」では、設立当初、固定の会場がなく、喫茶店やお寺の講堂などをお借りしながら転々と会場を渡り歩いていたことや、分封によって力を失い、解散の危機にさらされたこともあったこともあったとのこと。
そんな歴史を経て、現在では愛知県でトップの会員数となり、「最も活性化している会」と言われるようになっていることを思うとき、これまでの多くの会員さんの強い信念と多大な努力に、感謝の気持ちを抱かざるを得ません。
周年行事は、「感謝と誓いの祭典」と言われますが、私自身、さらに良い会にしていけるよう、できる限りのことをしていこうと決意を新たにしました。
式典の後に開催された祝賀会は、とても楽しい時間ではありましたが、一つびっくりしたことがありました。
歴代会長の一人として、事前にインタビュー動画を撮られていたのですが、その質問と回答が切り貼りされて、事実とは全く異なる内容に作り変えられていました。「ああ、フェイクニュースというものは、こうやって作られていくんだ」ということをまざまざと思い知らされました。
登壇の上で放映されましたから、私が戸惑いあたふたする姿はとても滑稽で、たくさんの笑いを誘うことができましたので、企画者の意図は高いレベルで果たされたとは思いますが、本当に驚きました。
「確かで間違いのない情報」とは
□目的がはっきりしている
□情報源が信頼できる
□根拠が明確である
ことが条件とされていますが、現代においては、
□情報提供者の意図が共有されている
ことを加えなければならないのかもしれません。
意思決定を職務とする経営者は、情報感度を高め、提供される情報を鵜呑みにせず、正しい情報の選択をしていくことがより一層重要になって来ていることを実感させていただきました。
いずれにしろ、今回の式典ならびに祝賀会は、多くの会員さんの手弁当による多大なご尽力でとても素晴らしいものとなりました。心から感謝すると共に、周年行事の大切さを改めて感じさせていただきました。今後ともその価値を伝え続けていきたいと思います。