No.769 承継

先日、私が講師を務める「倫理経営実践塾」という研修の第3期生の修了式が行われました。

また、それに先立ち、昨年10月から11か月間学んだ成果である「中期経営計画書」のエッセンスを、それぞれ10分間で発表する場が設けられました。

もちろんレベルの差はありましたが、それぞれが入塾前には想像もできなかった成長の姿を披露していただき、この私が何度も泣いてしまいました。

特に涙を誘われたのは、家族、特に両親との関係が改善したことによって頑なな殻を破り、明朗さと希望を得た方たちのお話でした。

私たち千年経営研究会では後継者会があり、そこで彼らの悩みの相談を受けていますが、そこでも両親との不和や関係不全に関わるものが多いものです。

事業承継とは、単に事業を継ぐことではなく、譲る者・継ぐ者の心を繋ぐことであると、つくづく感じます。

一方で、両親との関係を改善することができないまま、会社を継ぐという選択を放棄したり、せっかく入社できたとしても会社を去っていってしまう後継者の話もよく耳にします。悲しいことです。

今回の発表を聴き、改めて好ましい事業承継、特に同族承継の実現に向けて、私自身の使命を新たにすると共に、自らの役割を改めて自覚し、身が引き締まる思いをしています。

今回の卒塾生の方々には、また10月からスタートする第4期生のサポートをしていただくことになっています。

サポートと言っても実際はご自身の学び直しの場です。正直なところ、塾生の内はついていくのに精一杯、宿題をこなすのに精一杯で、肚落ちにまでは至っていないことが多いものです。

実際に今期のサポートをしてくれた過去の卒塾生たちからは、異口同音に「やっとわかりました」との声が聴かれます。

今回の卒塾生にも、サポートを通じてさらに学びを深くしていただくと共に、自ら立てた中期経営計画の実現に邁進していただきたいと思います。

そして10月から集う新しい塾生たちにも、彼らと同じように多くの気づきと学びを得ていただけるよう、精一杯講師を務めていきたいと思います。